腎臓の正常解剖
腎臓は長径約10㎝、短径4~5㎝大のソラマメ状の臓器で、大腰筋の外側縁に沿って左右対称に存在する後腹膜臓器である。左のほうがやや頭側に位置する。
「腎癌取扱い規約」では頭側から上極・中央・下極に3等分され、前面(腹面)・後面(背面)、内側・外側に区分される。
右腎上極は肝右葉後区域、左腎上極は胃・膵臓・脾臓と近接する。
右腎中央から下極腹側には十二指腸・上行結腸から肝湾曲部、左腎中央から下極腹側には小腸(空腸)・結腸脾湾曲部から下行結腸が存在する。
両腎内側には大腰筋、後面ら外側には腰方形筋~腹壁の筋肉が存在する。
腎臓の主な働き
人は排尿によって血液中の不要な物質や有害物質を常に体外に排出している。この働きをするのが腎臓である。
代謝によってできた分解産物や有害物質が血液によって腎臓に運ばれると、腎臓で濾過、再吸収、分泌の3つの過程を経て尿となって排泄される。濾過は糸球体で、再吸収や分泌は尿細管で行われている。
腎臓は体に不要な成分を尿として取り出す役割だけでなく、体内の水分量を一定に保っている。水分をとらないと尿の回数が減るのは、腎臓が水分量を調節しているためである。
またそれらの機能以外にも、血液中の塩分量を一定に保つ機能や、特殊な酵素を分泌して血圧を一定に保つはたらきもある。腎臓でつくられる酵素として代表的なものにレニンがある。
レニン:血圧調整に関わるアンジオテンシンⅠという酵素を活性化し血圧・尿量の調整をおこなう。
腹部超音波ポケットマニュアルと生理学の基本がわかる事典を主に参考にして勉強して作成しました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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