超音波エラストグラフィー(肝硬度測定)
慢性肝炎では線維化の進行に伴って肝臓が硬くなり、肝癌の発生リスクが高くなることが知られている。超音波エラストグラフィーでは非侵襲的かつ簡便に肝臓の硬さを計測することが可能なため、肝硬度の判断や投薬効果の評価においても臨床での普及が期待されている。エラストグラフィーにはStrain imagingとShear wave imagingの2つの手法がある。
Strain imaging
用手的圧迫または生体の拍動による組織の歪みを、複合自己相関法を用いて検出し評価するReal-time Tissue Elastography(RTE)がある。ROI内の相対的に歪みが小さい部分(硬い部分)は青色に、歪みが大きい部分(柔らかい部分)は赤色にBモード画像に重畳表示される。
主観的評価法として、RTE画像のROI内のカラーマッピングを目視評価するLiver Elasticity Scoreがあり、肝線維化と相関が認められている。
客観的評価法として、RTE画像から特微量を算出して評価する画像パターン認識法と、ROIを肝実質内に限局し血管とのStrain比で評価する方法がある。
Shear wave imaging
組織に剪断波(シェアウェーブ)を発生させ、その伝播速度を測定し組織の硬さを評価する。
最近では剪断波の伝播速度をカラーマッピング表示し、カラーマッピングが安定した所を数回測定し、中央値または平均値で評価する。
Strain imagingとShear wave imagingの注意点
Strain imaging:線維化とのみ相関が認められ、黄疸、うっ血、炎症の影響を受けないため純粋に肝線維化のみの評価が可能である。
Shear wave imaging:線維化、炎症、黄疸、うっ血を反映した数値が算出されるため臨床データを考慮し肝線維化の推定を行う必要がある。
検査をしていて思うこと
撮影方法だけ聞いて検査しているので、出てきた数値が何なのか全然わかっていないので勉強しようと思いました。が、エラストグラフィーのことを分かりやすく説明しているものが少なく、どうしようと思っています。
ちゃんと測定できていて正しい数値なのかが分からず、何回か測定しこんなもんかなって検査しています。
腹部超音波ポケットマニュアルを主に参考にして勉強して作成しました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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