検査していて聞かれたこと
人間ドックの腹部エコーをしていて患者さんから、みぞおち付近のぼこっとしたところなんですか?と聞かれたことがありました。少し触らせてもらい、剣状突起、骨ですねとそのときは答えました。
また別の日、皮下腫瘤の検査で来られた患者さんがいました。場所はみぞおち付近でプローブを当ててみると、明らかな腫瘤性病変は見られず、剣状突起が突出しているように見えました。
剣状突起の解剖 xiphoid process
胸骨を構成する中で最も小さく、不規則な形状の薄く細長い骨で、第10胸椎の高さに位置する。
この突起は先が鈍くとがっており、二股に分岐することもあり、片側か前方に曲がっていることもある。
若年者では軟骨として存在するが、少なくとも40歳ぐらいまでに骨化する。高齢者では胸骨体と融合することもある。
剣状突起の骨化
40歳前半の多くの人々が、突然、剣状突起が骨化を起こしたことに気づくようになる。
きっかけは”胃のくぼみ”みぞおちに固い塊があると医師に相談することからである。
それまで、剣状突起の存在に気付かずにいた者が、この塊に気付き、例えば”胃癌”などの腫瘍ができたのではないかと心配することがある。
臨床のための解剖学を参考にして勉強して作成しました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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