肝機能
肝臓は、蛋白合成や胆汁生成に加えて、エネルギー代謝や尿素、乳酸の解毒などの生体にとって重要な役割を担っている。
一方、肝疾患があっても症状が進行するまでは症状が出にくく、臨床検査を用いた健康診断でのスクリーニングや外来での定期検査が大切である。また、肝疾患では肝機能異常に加え、胆嚢、胆管などの胆道系や膵臓の検査値異常を伴いやすく、全身倦怠感、食欲不振、黄疸、発熱などの臨床症状を認めることがある。
スクリーニング検査として、肝逸脱酵素(肝アミノトランスフェラーゼ)や胆道系酵素を測定する。これらの臨床検査により、肝障害の原因や病態を評価し、鑑別を進めながら特殊検査による確定診断を行う。
パニック値の対応、原因
ASTもALTも300~500U/Lを超えた場合にパニック値とする施設が多い。特に急性膵炎や劇症肝炎、急性胆嚢炎・胆管炎、総胆管結石などの診断の遅れは生命予後を左右するため、直ちに入院加療を行う必要がある。肝逸脱酵素や血算などのスクリーニング検査に加え、胆道系酵素や炎症反応、肝合成能や肝予備能を評価し、病態(原因疾患)と重症度に応じて対応する。
肝逸脱酵素の上昇レベルにより、肝疾患のスクリーニングと大まかな鑑別診断を進める。さらに、胆道系酵素、ビリルビンなどの臨床検査および腹部エコーや腹部CTなどの画像検査を組み合わせて確定診断を行う。
レジデントのためのこれだけ検査値を主に参考にして勉強して作成しました。
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