胃リンパ腫

消化管

胃リンパ腫 gastric lymphoma

粘膜や腺のリンパ組織から発生する腫瘍性疾患である。

MALTリンパ腫とびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(diffuse large B-cell lymphoma)がほとんどで、T細胞リンパ腫は稀。

超音波所見

  1. 限局性あるいはびまん性の壁肥厚
  2. 全周性に肥厚した例ではpseudokidney sign
  3. 内部は均一、エコーレベルはきわめて低く、後方エコーは増強
    • 比較的均一な腫瘍細胞に満たされておりビームが腫瘍内を通過する際に反射が起こらず、減衰を伴わないため、後方エコーは増強する。
  4. 層構造は全く無構造になるものと第2層~第3層以深へ低エコー性壁肥厚像を呈するものがある。
    • 第2層~第3層以深へ低エコー性壁肥厚像はスキルス胃癌に似る。

超音波検査に役立つ疾患の特徴

  • 50歳代に好発し、わが国ではほとんどが非ホジキンリンパ腫である。
  • 表層型、潰瘍型、腫瘤型、巨大俚皺壁型などの分類があり、潰瘍、びらんを伴うことが多い。
  • 胃壁の伸展性は癌よりも良好で、胃の変形が少ない。

超音波検査士認定試験対策臨床編:消化器領域を主に参考にして勉強して作成しました。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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